K-1 Visa

【日米国際結婚】結婚するときのビザの種類

こちらの記事にたどり着いた人の中には、

  • 今まさにアメリカ人の婚約者とのビザの準備をしている人
  • これから結婚に向けて準備をする人
  • 国際結婚憧れる!実際どんな手続きが必要になるの?と気になってる人

などなど、様々だと思います。

私は2020年11月フィアンセビザと言われるK-1ビザを取得後渡米、2020年12月に入籍して現在グリーンカードの手続きを進めている最中です。

今日は、みなさんが米国市民の結婚してアメリカに住むためのビザの種類を紹介します。これからビザの申請をする方でビザの種類がわからない!と言う方の参考になれば幸いです。

私のビザ取得までのタイムラインはこちら

そもそもアメリカに行くにはビザが必要?

よく日本は多くの国に行くのにビザが必要ない、とよく言われていますね。
事実、現在(2021年4月13日現在)日本のパスポートを所有している日本国民は191カ国・地域にビザなしで行くことができ、観光目的で滞在することができます。これは世界でもトップ!

滞在できる期間に関しては国や地域によっても様々ですが、2週間ー最長90日ぐらいまでであれば滞在できる国が多いです。

アメリカもビザなしでもいけるの?

とよく聞かれますが、Yes,であり、Noでもあります。
90日以内の観光が目的であれば、基本的にはビザは不要です。

ただし、ビザを取らずにアメリカに渡航するためにはESTAという電子渡航認証の取得が義務付けられています。事前にESTAの認証を取得してないと、航空機への登場やアメリカへの入国を拒否されることがあるので注意が必要です。

実際にアメリカ行きの飛行機に乗るチェックインの時には、必ずESTAをとっているか、あるいはビザを持っているかを確認されます。

一度ESTAの認証を受けると2年間有効で、この間米国への渡航は何度でも可能です。

以前は申請すればほぼその場で降りるぐらい早くESTAの認証が降りたみたいですが、現在はその即時承認がなくなったので、最低でも72時間前までには取得しておくといいようですね!

実際に私の知り合いが、ハワイ旅行を長いこと計画していたのに前日夜にESTAをとっていないことに気づき、慌てて申請するも、結局次の日の昼の便までに認証が降りずにせっかくの計画を高額で変更せざるを得なくなったという人もいます。

皆さんも旅行を計画する時には早いうちにESTAの申請をしておきましょう!

米国市民と結婚する時に必要なビザの種類

実際にビザの種類を調べてみた方はわかると思いますが、実は米国市民と結婚して渡米するためのビザは数種類あります。どのビザを取得するかは大きく【今米国市民との婚姻関係にあるかないか】によって大きく変わります。

それではそれぞれ解説していきましょう。

すでに米国市民と婚姻関係にある場合

すでに婚姻関係にある人が申請するビザには3種類あります。

  • 婚姻関係が2年以上の人・・・IR-1ビザ
  • 婚姻関係が2年未満の人・・・CR-1ビザ
  • そして、最後にK3ビザです。

IR-1ビザとCR-1ビザは「移民ビザ」に分類され、取得まで約9−12ヶ月かかります(コロナ禍では通常よりも早いスピードで処理されました)。こちらのビザの特徴としては3点あります。

  1. 通常非移民ビザと比べて取得までに時間がかかる
  2. 非移民ビザでの渡米に比べてトータルのコストが安い
  3. 渡米後に生活基盤がすぐ整う

K-3ビザは婚姻期間は特に関係ありませんが、カテゴリーとしては「非移民ビザ」になります。CR-1ビザ、IR-1ビザと比較したこちらのビザの特徴は以下の通りです。

  1. 取得までの期間はCR-1/IR-1と比べて短い
  2. 渡米後に永住権への切り替えが必要となり、生活基盤が整うまでに時間がかかる

ここで気になるのが【生活の基盤が整う】についてだとおもいます。
移民ビザで渡米した場合、ソーシャルセキュリティ番号の発行も比較的すぐに行われ、免許証の取得、就労なども渡米後すぐに可能となります。

一方でK-3ビザで渡米した場合、渡米後永住権への切り替えが必要になります。永住権へのきりかえには費用も期間も工数もかかり、ソーシャルセキュリティ番号の発行や就労権の付与も時期によって半年以上かかる可能性があります。

できるだけ早く渡米はしたいけれど、でも渡米してからの生活基盤も早く整って欲しいし・・・と言う人はCR1/IR-1の移民ビザとK-3ビザを同時に申請して、先に降りた方で渡米する、なんて人もいるようです。

これから米国市民と結婚する場合

現在婚姻関係になく、これから入籍予定の方だと選択肢はK-1ビザのみと思われがちです。ただ、選択肢はあることを声を大にして伝えたいです。もちろん、渡米してから入籍する予定であればK-1ビザになるのですが、CR-1を視野に入れることもできます。

おさらいすると、CR-1ビザはすでに入籍していて婚姻関係が2年未満の人が申請するビザです。非移民ビザのK-1/K-3ビザに比べて申請から取得まで時間はかかりますが、渡米後すぐに生活が整う点、そしてトータルのコストがかからないことがメリットです。

ここで疑問に思う人が多いのが

「ビザがないのにどうやって入籍するの?」ということだと思います。

実は、ESTAを使ってのアメリカへの短期滞在、あるいはパートナーが短期滞在/観光ビザで来日している最中に「入籍すること」自体は可能ではあります。よくこの点で「それはアウトなやり方だ!」なんて意見も耳にするのですが、

短期滞在ビザで滞在中に入籍し、そのまま在留し続けること、在留し続けてビザのタイプを変更することに関してはグレーです。できなくはないようですが、厳密にいうと望まれないやり方になります。

例えばこんな流れで渡米を検討することもできます。

日本人が米国市民に会いにアメリカに2週間旅行に行っている間に入籍だけする
→日本に帰ってきてからビザの申請をスタートする
→CR-1ビザを取得してから本格的に渡米する

こちらは逆も然りですね。

・米国市民が日本に2週間旅行で来日している間に入籍だけする
→米国人パートナーはそのまま帰国し、日本人パートナーはビザ申請スタート
→CR-1ビザを取得してから本格的に渡米する

本来であれば入籍するためにはパートナーがその場にいる必要がありますが、実は本人がその場にいなくても入籍すること自体は可能です。
アメリカでも州によってはその場にパートナーがいなくても指定書類を準備することで申請することが可能だったり、日本でもパートナーが日本にいなくても必要書類を追加で用意することで入籍をすること自体は可能です。(詳しい情報はお住まいの区市町村にお問い合わせください)

パートナーがグリーンカードを持っている場合

アメリカのビザについて調べている人の中には、パートナーがアメリカの永住権保持者で渡米するためのビザについて調べている人もいるかもしれません。

パートナーがアメリカの永住権保持者の場合は呼び寄せの権利が限定されており、呼び寄せの可能な対象者は市民権保持者に比べて少なく

  • 配偶者
  • 21歳未満の未婚の子供
  • 21歳以上の未婚の子供

のみとなります。

米国市民であれば婚約者の呼び寄せとしてK-1ビザの申請ができますが、永住権保持者が婚約者を呼び寄せたい場合には米国市民自身がまず市民権を取得することが1番の近道になるようです。

私はなぜK-1(フィアンセビザ)にしたのか?

さて、最後になぜ私がK-1ビザにしたかについて話したいとお思います。

理由は簡単で、「まだ結婚してないんだからK-1しか選択肢がないと思っていた」からです。笑

短期滞在ビザで在米、在日中に実は入籍だけ済ますことができるということも知りませんでした。これは本当に、自分の下調べ不足ですね。

もし今の知識の状態でこれからビザを申請するとしたら、私だったら入籍を先に済ませてCR-1ビザの申請をします。理由は

  1. 渡米してから生活の基盤が整うのが早いのはやはり何かと便利
  2. コロナ禍で「法的に婚姻関係があるか否か」の違いを感じた
  3. ビザ取得までに時間がかかったとしても、ギリギリまで日本で働き、渡米後もすぐに仕事探しができるから

です

2020年の始まりからコロナウイルスが拡大し、各国水際対策やビザの発行停止など様々な対策が打たれました。本来であればK-1・K-3ビザはCR1/IR-1ビザよりも取得にかかる時間は短いはずでしたが、コロナ禍は「法的に婚姻関係にある」CR1/IR-1の配偶者ビザはどんどん発行が進み、一方で「婚約者」という法的に守られていない立場にあるビザに関しては発行がストップしてしまっていました。

中にはK-1ビザの最終手続きのために日本に帰国した時に妊娠していたことが発覚し、コロナに突入。ビザの発行もできず、パートナーの入国も申請するも「法的に婚姻関係にない」ことが原因で短期滞在ビザが降りず、妊娠から出産までをパートナーに会えないまま迎えた方もいるほど・・・

実は私も彼のお祖父様が高齢で危篤状態になり、緊急面接の申し込みをしたのですが、まだ法的婚姻関係にない私にとって彼の家族はあくまで「他人」。緊急面接の申請もあえなく却下されました。

もちろん、渡米してから生活が整うまでに時間がかかることは承知していましたし、私はその期間を使って彼の仕事を手伝ったり勉強に当てようと思っていたので、Kビザの全てが悪いとは思わないです!

実際に私はビザの申請期間中に起業して自分の事業を立ち上げ、グリーンカードを取得するまでに軌道に乗せられたらそのまま、もし軌道に乗らなかったら大人しく働こう、という、いい意味で自分の中で挑戦する期間としていたので、そういう意味でもアメリカに来てすぐに生活基盤が整わなくてもそこまで困ることはありませんでした。

ただ、コロナのこの状況もあって「もし戻れるのであれば先に入籍する」を選んだかな、と個人的には思います。

この記事を通して、「選択肢はひとつじゃない」ことをたくさんの人に知っていただけたら嬉しいです。

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